Go To トラベルへの想い
ここ1週間、首都圏を中心に新型コロナウィルスへの感染者が再び急増してきている中、 先週末、「Go To トラベル」の運営組織と概要が発表さました。
「なぜこのタイミングに人の移動を推奨する補助事業を始めるのか!」と批判の声も多く耳にします。
私も、スタート時期については、業界内では8月スタート予定と聞いていたので、7月22日からのスタートということに、正直びっくりしました。
ただ、この4ヶ月、壊滅的な状況の旅行業・観光業に従事する立場から見れば、旅行を促進する事業にまずは素直に喜びたいと思います。
なぜこのタイミングなのか?という意見をよく耳にしますが、私は、発表は概要が固まり次第できるだけ早くしたかったのだと思っています。
というのも、旅行は計画とその実施完了にタイムラグがあります。旅行をするにあたり、突然明日から旅行しよう!というよりは、1ケ月、2ケ月、内容によっては3ケ月~先の予定を組んでいくことが一般的です。旅行者が旅の計画を立てやすくするためにもなるべく早く制度内容を発表したかったと思います。
また、旅に関わるサービス事業者から見れば、いま仕事がなくても先の日程にどれだけ予約が入ってきているかが今後の事業計画を組む大事なポイントになります。
次に、今回の概要発表をみて私が感じるのは、事業の本質を「今すぐ遊びに旅行しよう!」という側面だけでみるべきではないと思います。
補助の対象になる旅行は、レジャー旅行に限定しているわけではなく、目的を問わず、主に宿泊を伴う旅行全般を対象としています。
旅の目的が「仕事での宿泊出張」「延期中の修学旅行」「甲子園での試合のための旅」「ボランティアの旅(今は他県からお断りしているところもありますが・・・)」などでも要件を満たせばすべて補助の対象になります。その旅の目的、規模、回数に制限を設けていません。
つまり、旅行を通して、現在の「生活圏のみでの経済活動」から「日本全体での経済活動」への移行を少しでも多く実施していきたいのです。
つらつらと書いてきましたが、この事業には、関連するすべての事業者の切実な想いが込められていくだろうと思います。
航空会社・鉄道会社・船・バス会社などの運輸業、ホテル・旅館等の宿泊業、博物館・美術館・観光施設・飲食施設などの各事業者、一つの旅にはたくさんの人々が関わっています。その事業者・人々は、ハード面、ソフト面それぞれからできる限りの感染症対策を講じて旅人をお待ちしています。
旅行者ひとりひとりが、すっかり日常化した感染症対策生活の延長線上で、気をつけながら旅を楽しむことが日本を元気にします。
さあ、皆さん旅の計画を立てませんか?
私たちにその計画の実現のお手伝いをさせてください。